実用新案登録の知識:存続期間の延長はできません

実用新案登録の知識:存続期間の延長はできません 実用新案登録は、審査なしで出願後数ヶ月で登録できるため、早期に権利を確保したい場合や他人に対して牽制したい場合などに有用です。
しかしながら、特許の存続期間が出願日から20年で満了するのに対して、実用新案権の存続期間は出願日から10年で満了するため、長期に権利を保持したい場合に実用新案権は不向きです。
また、特許では存続期間の延長が認められる場合があるのに対して、実用新案登録では存続期間の延長が認められる場合はありません。
したがって、権利を保持したい期間に応じて特許として出願するか、もしくは実用新案として出願するかを決めることが望ましいです。
 実用新案権の存続期間の延長は認められない一方で、特許出願への変更(実用新案登録に基づく特許出願)が可能であり、これにより権利の存続期間をより長くすることができます。
特許出願への変更の要件としては、実用新案登録出願の日から3年以内であることやもとの実用新案権を放棄しなければならないことなどがあります。

実用新案登録の知識:公開時期

実用新案登録は、審査がなく出願後数ヶ月のうちに登録が完了するため、開発した技術を早期に権利化したい場合に有用です。
開発した技術を権利化する方法としては特許出願もあり、事業化の計画や他人の開発状況などを考慮して、特許として出願するか、または実用新案として出願するかを考えなければならない場合があります。
どちらの形式で出願するかを選択する時に考慮すべきことには、権利の存続期間がありますが、その他に出願内容の公開時期の違いがあります。
実用新案登録出願した内容が公開されるのは、登録後公報が発行された時、すなわち、出願から数ヶ月後です。
一方で、特許出願では、出願日の1年6ヶ月後に出願内容が公開されます。
したがって、実用新案登録出願をすると、早いうちに他人に開発している技術を明らかにすることになります。
このことは他人を牽制するという点で有用です。
一方で、他人に自身の技術開発状況を知られてしまうことで、他人がその情報に基づいて新たな技術開発および事業化を進めてしまい、自身の製品の事業化に悪影響を及ぼす可能性があります。
そのため、権利の存続期間に加えて、出願内容の公開時期の違いも踏まえた上で、特許出願するか、または実用新案登録するかを選択することが望ましいです。

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茨木 相続

最終更新日:2018/12/19